古川日出男

この前の直木賞を取り損ねた古川日出男の『アビシニアン』を読んだ。
んー、なんと言うか、ファンタジーだなあ。3人出てくる主要登場人物のうち、男子大学生は偏頭痛、タイトルロールともいうべき若い女性は失読症という病気(と呼ぶのはちょっと外れてるような気もするけど)を持っていて、その病気のイメージはやけに鮮烈なんだけど、それ以外の点に関しては、どうも読者(つまりぼく)の期待通りに物語が進みすぎる感じで、なんか落ち着かなかった。決して嫌いじゃないんだけど。
物語の舞台になっている東京西郊(大泉学園あたり)の印象から、作者はぼくと同様に80年代後半の東京を経験した人(かつ大学に行くために地方から出てきた)なんじゃないかな、と思った。作者のプロフィールを見ると1966年福島県生まれ、早稲田大学第一文学部中退なので、当たっていると見た。

アビシニアン

アビシニアン