通勤の友

伊坂幸太郎『ラッシュライフ』

『オーデュボンの祈り』はおもしろかったけど、これはあんまり感心しなかった。5人の人生が交差する群像劇という感じで、人物にはそれなりに感情移入できるのはいいけど、ちょっと軽いというか浅いんだよな。それと、舞台装置の一つとして連続バラバラ殺人事件が登場するんだけど、それがどうにも気持ち悪かった。スポット当てられた5人はいいよ、小説になったんだから。でも、物語の刺身のつまみたいに殺されてバラバラにされちゃった人の人生はどうなわけ、みたいな理不尽な感想を抱いてしまった。いや、そんなところまで書き込めとは言わないけどさー。

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)

烏賀陽弘道『Jポップとは何か』

やっぱりプロの取材力は違う。渋谷系の誕生について、正しくHMV渋谷店のバイヤーだった太田浩氏のことを取り上げているという一事だけをもってこの本は支持できる。というか、渋谷系を語る際にその辺の前提を抜きにしたオレ定義で始める文章を見るたびに、火つけたくなる気分になってたのが、これで少し解消された感じ。

Jポップとは何か―巨大化する音楽産業 (岩波新書)

Jポップとは何か―巨大化する音楽産業 (岩波新書)