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新聞でお勉強

「受験に出るから、読んでおこう!」というコピーで一部に顰蹙を買っているのは朝日新聞。それを言うなら「試験に出るから」か「入試に出るから」だろ……
というのはともかく、新聞記事にもいろいろあって反面教師として国語のお勉強もできるよ。みんなで添削してみよう。
最近の好例はこれ。産経新聞の山口昌子記者。
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/kokusai/20051128/m20051128012.html
第2段落

ENAは、ドゴール将軍がナチス・ドイツの占領を許したのは国家の土台である高級官僚がフランス共和国の理念を死守しようとせず、エリートとしての役目を果たさなかったからとの反省から一九四五年に創設した。

主述が離れすぎ。「ドゴール将軍がナチス・ドイツの占領を許した」のかと思ってしまう。

ENAの創設は一九四五年。ナチス・ドイツの占領を許したのは、国家の土台である高級官僚がフランス共和国の理念を死守しようとせずエリートとしての役目を果たさなかったからとの反省からドゴール将軍が提言した。

といった感じかな。字数オーバーしてるけど、創設の理念について触れた後段とまとめれば収まるのではないか。あと、国語の問題ではないがドゴール「将軍」だったのかどうかも気になる。国立の機関なんだから、一軍人が創設できるものじゃないのでは? このとき臨時政府の首相なのかな。いっそドゴール云々は削除してしまった方がすっきりするし、事実関係のチェックも楽になると思うのだが編集部の判断はどうなのか。
第5段落も直したい。

開校以来のENAの卒業生(エナルク)は約五千六百人。しかし政財界に転じた者も多く、今やエナルクがフランスの政財官界を牛耳っているため「権力の苗場」「フランス病の巣窟(そうくつ)」などと批判されている。

第2文の「しかし」はトルツメ。この場合、明確な逆接とはいえないだろう。あと、「権力の苗場」がわからない。スキー場かフジロックの会場の意味で使ってるのなら納得だが、「苗場」という一般名詞はあったっけ。
今日はこれぐらいにしといたるわ。