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inspection free

オリンピック中継を見ていたら,inspection という言葉が出てきた。英単語として辞書的には「検査」や「視察」といった訳語が与えられるが,この文脈ではコースの下見か試走という意味らしい。『プログレッシブ英和辞典』の記述はlivedoor辞書で確認することができる。
この語の用例として,『ジーニアス英和辞典』には

Inspection declined [free]
〈掲示〉縦覧謝絶[随意]

というのが載っている。連想したのが link free という表現。和製英語として非難されることがあるが,Inspection free という表現があるのなら,それを敷衍すれば link free も容認可能のように思える。あるコーパスで見ると,link free も inspection free も例がないんだけどね。

YAMDAS Project に Link Free Mystery という文章があって,link を動詞と考えれば link free という表現もあり得るという見解が紹介されている。

ところでこの議論は『ジーニアス』は正しいというのが前提になっているが,そもそも Inspection declined [free] という表現はどれくらい一般的なんだろうか。
上記のコーパスでもBNCオンライン版http://sara.natcorp.ox.ac.uk/lookup.htmlでも,Inspection declined も Inspection free も発見できないのだが,『ジーニアス』の用例の出典は何なんだろう。出典なしにはこういうこと書かないと思うんだけど。

英語基本形容詞・副詞辞典

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