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sophomore

アレクサンダー・オニール Alexander O'Neal のアルバム Hearsay のライナーノートを読んでいたら,レーベルメイトであり Never Knew Love like This でのデュエット相手でもあるシェレール Cherrelle を紹介する文の中に "her 1986 sophomore album High Priority" という表現が出てきた(ちなみにこのアルバムには,後にロバート・パーマー Robert Palmer がカヴァーした I Didn't Mean to Turn You On が入っている)。
sophomore というのは形容詞または名詞で,一般的には「(4年制大学の)2年生(の)」という意味で使われる。拡大して「(ある分野・職業に就いて)2年目の,2年生(の)」などといった使い方もされる。議員とか野球選手とか。
2年目のジンクス」に当たる sophomore jinx は『リーダーズ英和辞典』にも載っているが,調べてみると sophomore slump という言い方のほうがよく使われている可能性がある。
冒頭の例に見られるように,音楽の分野で「2作目の」という意味になる例がなぜか多い。その場合の単位はポピュラー音楽ではアルバムということになる。1つの作品を制作するのにだいたい1年ぐらいかかる(というか作品が世に出る時のインターバルがだいたい1年ぐらいになる)からじゃないだろうか。そうするとクラシック音楽の場合,演奏家の2枚目の録音なんかにはあまり使わないんじゃないかな,と想像が広がっていく。
音楽配信が普及して,作品を数える時の単位としてアルバムが廃れていけば,こういう用法も同様に廃れていくのか,とも思うが,制作側の意識を考えてもアルバムという捉え方の寿命はまだまだ長いような気もする。

Hearsay - Re

Hearsay - Re

High Priority

High Priority

ちなみに,この2人は,ジャム&ルイス Jimmy Jam & Terry Lewis の率いたレーベル Tabu に所属していた。1980年代後期から90年代にかけて飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃はCBSが発売元になっていた。今流通しているCDは The Right Stuff という黒人音楽再発専門レーベル(?)からの発売。もうこの辺も歴史の彼方ということか。