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辞書はどこまで文法書になれるか (2)

id:zokkon:20060623 のつづき。ただ,標題を「なれるか」にしちゃったけど,別に辞書のほうとしては文法書になる義理はない。
それでも,既存の文法書の弱点を補う可能性があるのが辞書だという面はあると思う。たとえば,「同格のthat節を従える名詞」とそうでない名詞があるということは文法書を読めばわかるが,ある名詞が同格のthatを従えるのか従えないのかというのは,文法書に書いてあるとは限らない。文法書では代表的なものを例示してあるだけで網羅してはいないからだ。そこで辞書を調べることになる。しかしそういう情報は,たとえば『リーダーズ英和辞典』には載っていない。英文を読むための辞書だから。学習者向けの辞書,つまり英文を書くために必要な情報までカバーしているようなもの,たとえば『ジーニアス』『ウィズダム』『レクシス』あたりは載っているだろう(『アドバンストフェイバリット』はちょっとあやしい)。そういった辞書の語法・文法的情報を整理すれば,それだけで文法書を兼ねる辞書になりうるだろう。
そのための形態としては,冊子でも携帯型電子辞書でもなく,ハイパーリンクが可能なWWW版辞書が現状では最も適していると思う。個々の単語に文法・語法情報(「同格のthatを従える名詞」「第4文型をとり,第3文型で表現する場合はtoをとる動詞」などのような)をタグ付けしていけば,辞書の記述の精密さと文法書の網羅性を兼ね備えたものになるではないか。そしてタグを意味の方面に拡大していけば,シソーラスにもなる。
素晴らしき哉ハイパーリンク辞書。

ロイヤル英文法―徹底例解

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