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辞書を引こう

 一部で話題沸騰,立命館小学校の教頭先生が書いた『7歳から「辞書」を引いて頭をきたえる』。
 これはすばらしい。辞書を引くのを推奨することによって自主的に考える習慣が身につくというのは,勉強のできる人なら経験的にわかっていることだと思う。それを7歳つまり小学校1年生からやらせても大丈夫,子供はついてこれるし学力も伸びる,ということを説いた本。先ごろ文部科学省を退官した寺脇研氏の唱導した「ゆとり教育」論の対極にある考え方。つまり,子供の知的好奇心は積極的に育てていこうという考え方が根本にある。
 もう一つ注目すべきは,辞書の捉え方。

辞書を引いても,決して十分な解説,説明がなされているわけではない。実はそこが重要なのです。こうした説明を手がかりにしながら,より深く追究をしていき,少しずつ「物事の本質」に近づいていく。その作業自体が,本当の学びとなるからです。(p. 27;実際には読点は「、」)

 これですよ。
 ただし,目立つ欠点が一つある。大人の辞書の代表として相変わらず『広辞苑』を挙げていること。『大辞林』の方がいいよ……
7歳から「辞書」を引いて頭をきたえる
深谷 圭助
4883995062