倒置

〈副詞句+V+S〉という倒置の語順で使われやすい動詞というのがありそうな気がする。lieとか。今年の東大の入試問題に次のような文が出ていた。

Far away from the beautiful lawns of New Delhi lies West Delhi's Swaran Park Industrial Area.

ほかにも,手元の資料を見るとこれに類する例はいくつかある。

Beneath mayor's fanfare lies a sound framework (Los Angeles Times, January 22, 2007)

上のロサンジェルスタイムズのは,文章ではなく見出し。ほかに,書評の文章にもいくつかあった。

If this sounds fishy to you, it should, and therein lies the novel's only major flaw. (http://www.powells.com/review/2006_09_22 Washington Post Book World)
underneath the apparent radicalism of Houellebecq's jazzy forms ... lies a nice, solid, cozy old box spring (http://www.powells.com/review/2006_09_14 The New Republic Online)

おもしろいと思ったのは,小泉内閣メルマガの英語版で複数回登場していること。どういう人が書いていたのか知らないけど,この筆者の手癖みたいなものかも。

This is my first visit to Jerusalem, the city known for its rich history where lies the holy sites for Judaism, Christianity, and Islam. (Koizumi Cabinet E-mail Magazine No. 242 July 13, 2006)
It may well be that this is where lies the secret to the rule of the Ottoman Turks who continued to maintain one of world's great empire for over 400 years. (Koizumi Cabinet E-mail Magazine No. 228 March 30, 2006)

でも,辞書で[しばしば倒置されて]とかいう用法注記はたぶん見たことがない。そもそも,ある動詞の用法の中での倒置の占める割合というのはそんなに高くないだろうから。でも逆に,〈副詞句+V+S〉というパターンの倒置を用いた例を中心に見ていくと,特定の動詞の占める割合が大きいといったことはあるのかもしれない。あくまでも想像だけど。
こういうのを見つけるのに,まず構文解析を行ったうえで統計的に処理するという,2月13日の「英語研究と統計」セミナーで後藤一章さんが行なった発表のような手法が役に立つのではないだろうか。