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経済用語ピックアップ1/24編

ABS

経済用語としては asset-backed security(資産担保証券)のこと。銀行の貸出債権や企業の売掛債権などを担保に発行される証券。
昨日(1/23)付の日経朝刊では訳語を「資本担保証券」としていたような気がするが,「資産〜」だと思う。
なお,アメリカ船級協会 American Bureau of Shipping も略称はABS.
さらには American Bible Society(米国聖書協会)というのもある。

sovereign wealth fund

ソブリン・ウェルス・ファンド。同じく1/23付の日経朝刊には「政府系資産運用機関」という説明があった。最近話題になっているのは「主に産油国の」という注記がつくものだけど,一般的にはそういった限定を付けるのは行き過ぎかもしれない。研究社のKOD追加語彙では,「国富ファンド《外貨準備など国家の資産を運用する政府系ファンド》」という書き方になっている。直訳すれば「国富ファンド」だろうけど,この訳語は定着しない気がするなあ。

decouple

「アメリカ経済が不振に陥っても,新興国の成長が続くので世界の安定成長が続く」という主張のことを「デカップリング論」と呼ぶが,1/24付の日経朝刊1面の「景気減速」という連載記事では「デカップリング(非連動)論」という表記を採用していた。なかなか内容が分かりやすい書き方だ。
decoupleという動詞自体は,経済分野だけで使われるものではなく,一般的なもの。『ジーニアス英和辞典』(第4版)では次のような表記。

《正式》〈対になって[結合して]いるもの〉を〔…から〕分離させる〔from〕.

decouplingという動名詞は,『ジーニアス英和大辞典』によると,電子工学の術語として用いられているようだ。

1〔電子工学〕減結合《回路中の不要な電気振動やひずみを除去・回避すること》.
2(対になっているものを)切り離すこと.