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東京湾景

吉田修一の作品を読むのは『悪人』に続いて2作目になるが、何これすごいおもしろいじゃん。20数年前の自分が読んでいたら熱狂していただろうな。40過ぎた今読んでも十分熱くなった。『パーク・ライフ』のタイトルと装丁を見て村上春樹フォロワーみたいな感じかなと思って食わず嫌いしていたんだよね。何たる不明。
ガテン系(今でもこの言葉がそこはかとなく生き残っているのがちょっと不思議)の若者が出会い系でメールを交わした年上の女と恋愛みたいなそうでないようなセックスライフに入る話で、彼の過去とか同僚の彼女の友達と付き合ってるような付き合ってないような女の話もからみ、すごいリアルに感じた。主人公は、『悪人』の映画で妻夫木くんが演じた役の原型っぽい虚無的な感じもするし。その印象は出会い系で出会った女「涼子」にもちょっと感じる。ああおれこんな感じの人好きなんだよなーと思って読んでいるうちにすっかり主人公に感情移入していた。陣野俊史による文庫版の解説も的確だと思う。
今ググったら、わーこれドラマにもなってたの? 見たい見たい。
東京湾景 (新潮文庫)
吉田 修一
4101287511