David Bowie is

今年1月から開かれていた展覧会David Bowie is. 会期終了まで1週間という直前に滑り込むことができた。

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中学の時にロックの古典としてZiggy Stardustに触れ、高校ではLet’s Danceのスティーヴィー・レイ・ヴォーンのギターにしびれた自分は熱心なボウイのファンではなかったけれど、体育祭の仮装で「戦場のメリークリスマス」でボウイが演じたセリアズ少佐に扮したことのある身としては、やはりこの展覧会を見に行かないわけにはいかなかった。

いろんな資料でボウイの音楽人生をたどるようになっていて、音楽家の展覧会らしく音声ガイドが観覧者全員に入り口で貸与され、場所ごとに関連する音楽をはじめとする音声が流れるようになっている。しかるべき場所に立っても思うように音声が流れてこないこともあったりして、展覧会という形式で音楽を扱うことの難しさはあるよなあと思った瞬間はあったけれど、総じて期待に違わず楽しめるものだった。

興味深かった点が二つある。

まず、グラムロックというジャンルの水脈の広がりが思っていた以上に大きいのではないかという発見。これは、両性具有イメージに関連する展示のところで感じた。グラムというと時間的にも人脈的にも非常に限られた範囲の流行だったという印象があって、たとえばグラムの中心的存在の一つだったロキシー・ミュージックなんかも80年代の再結成後は典型的なグラムからは遠くに行ってしまったように思っていたが、ライヴアルバムThe High Roadのジャケットのヴィジュアルイメージなんかは、ボウイの女装した姿との親和性を強く感じるし、その精神性はそう簡単には失われていなかったのだろう。

それから、ベルリン時代の特に歌詞の作り方に関して、ブライアン・イーノらが開発したオブリーク・ストラテジーズが重要な位置を占めていたこと。このことはGIGAZINEの記事にも触れられているように、よく知られた話なのかもしれない。しかしブライオン・ガイシンのカットアップ(ボウイはこの技法も作詞に取り入れていた)とともに、現代人の精神世界に与えた影響は予想以上に大きいのではないかという気もしてくるのだった。