- 作者: 中山康樹
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2005/03/19
- メディア: 単行本
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ディスコグラフィーぐらいあればよかったと思うけど,杉田宏樹著『ビル・エヴァンス・ディスコグラフィー』に遠慮したか。
知らなかったエピソードも多い。マイルスが,エヴァンスのトリオ(ラファロとモチアンの頃)と「このトリオなら」というので共演する計画もあったそうだ。マイルスの自伝を読むと「黒人とやって有名になった白人は,結局白人だけのグループに帰っていくんだ」といって残念がっていたが,確執みたいなのはなかったんだろうと思う。この計画は,ラファロの事故死によって実現することなく終わったのである。ビルは,ギル・エヴァンスとも共演する話があったようだが,残念ながらこちらもギルのアレンジが間に合わず,流れている。
瞠目したのが,本文の美しさだ。明らかにDTPなのに,しっかり目に入ってくる。id:mashco さんと違って詳細はわからないけど,DTPでこんなにちゃんとした本には初めて出合った気がする。「本文組版 KAWADE DTP WORKS,印刷 株式会社ショーエーグラフィックス」だそうだ。