伊坂幸太郎『ラッシュライフ』
『オーデュボンの祈り』はおもしろかったけど、これはあんまり感心しなかった。5人の人生が交差する群像劇という感じで、人物にはそれなりに感情移入できるのはいいけど、ちょっと軽いというか浅いんだよな。それと、舞台装置の一つとして連続バラバラ殺人事件が登場するんだけど、それがどうにも気持ち悪かった。スポット当てられた5人はいいよ、小説になったんだから。でも、物語の刺身のつまみたいに殺されてバラバラにされちゃった人の人生はどうなわけ、みたいな理不尽な感想を抱いてしまった。いや、そんなところまで書き込めとは言わないけどさー。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/04
- メディア: 文庫
- 購入: 12人 クリック: 133回
- この商品を含むブログ (819件) を見る