某社にて校正の手伝いをすることになり、改めて手元の道具を点検すると、赤ペン・青ペンが不足していることに気づきました。
それで新宿の世界堂本店に行った際に探したのですが、なぜか普通の赤とか青が見つからなくて、マゼンタとかコバルトブルーといったファンシー系の色を買ってきました。
銘柄はいつもゼブラのサラサクリップです。書き味が最高なので。インクの切れがよくて、早く乾くしダマになることもない。ジャンルとしてはゲルインクボールペンということになります。他のメーカーの品や同じゼブラで他のブランドもいくつか試したことはありますが、書き味・コスト・入手のしやすさという三つの面でサラサクリップが最高だと感じています。
無印良品で売っていた(今もあるのかどうかは不明)「サラサラ書けるゲルインクボールペン」というのもおそらくサラサクリップのOEM品だと思いますが、ペン先の太さとかのバリエーションが少ないようでした。
しかし赤や青という基本的な色の入手可能性が低いとなると今後はどうするか考えないといけないな…と思っていたら、お茶の水の丸善には普通に売っていました。
マゼンタとコバルトブルーもせっかく買ったので使おうと思い、実践に投入してみました。しかし何か違う気がする。気分が乗らないのです。仕事をした気にならないというか。色が薄く感じるので、可読性が落ちるのかもしれません。校正は記入した文字を編集者とかDTPオペレーターという他者に正確に読みとってもらわなければならないので、可読性は最重要ポイントです。そこを犠牲にするわけにはいかない。スケジュール帳にちょっとした注記を書くにはいいかもしれないので、そっち専用にして、校正には基本的な赤と青を使うことにします。
文字の太さという点では、これまで校正用紙(いわゆるゲラ)にはボール径0.4mmがぴったりだと思っていたのですが、それは辞書という出版物だったからかもしれません。他のジャンルでは、文字がそんなに小さくないしゲラ全体の文字量もそれほど多くないので、もう少し太い0.5mmのほうが合うのかもしれません。
経験してみて初めてわかることっていろいろありますね。