東京で、というかうちの近所でキンモクセイが香り始めたのがたしか昨日でした。こういう季節の進行を日記につけておくと、読み返したときに楽しいです。3年連用日記をつけるようになって認識しました。
こんな実例があります。
3年連用日記を見たら、晩飯のおかずが去年と同じさんまの干物だった! と思ったらそれだけじゃなくて昼飯も去年と同じく小諸蕎麦の鴨南蛮だった! 気温は書いてないけど天気は去年も雨。
— Jun Sakamoto 坂本淳 (@zokkon) 2021年1月28日
以前、tDiaryというシステムを使ってウェブ日記をつけていました。それには「長年日記」という機能があって、そのボタンを押せば同じ日付の記事を見渡せるのです。これが使いたくてtDiaryを導入したわけで、昔から嗜好は変わってない。今はウェブサイトを引っ越したので手元にアーカイブが残っているだけです。本当は20年とか続けたかったのですが、ウェブサイトを自分でメンテナンスするのもなかなか手間なので、やめてしまいました。
その代わり、というより息子から誕生日プレゼントに3年連用日記をもらったのでつけ初めて、今は2冊目があと3か月で終わります。
ウェブ日記もそうなのですが、日記は長く続けることでおもしろさが出てきます。年齢が上がるにつれて忘却力が増強されるので忘れることも増えますが、日記を見て思い出して新鮮な気持ちになれる。
特に、競馬などで顕著です。去年の4月18日の項を見ると、「皐月賞 横山武史のエフフォーリア完勝、ヨーホーレイク5着」と書いてある。ヨーホーレイクなんか買ってたことすら忘れてました。これがあと3年ぐらい経つと、ヨーホーレイクがどんな馬だったかも忘れてしまうのですが。馬券を買って外した馬の記憶は驚くほど定着しないのです。
競馬はさておき、日記を長く続けるコツは、自分の感情を書かないことですね。若いときはけっこう自分の心の中を書いていたものですが、読み返すといくつになっても恥ずかしい。だから読み返さなくなる。これでは楽しくないのです。いつでも読み返せるように、誰に読まれてもかまわないように、客観的な事実や具体的な行動だけに絞ります。
といってもこういうスタイルが固まってきたのもつい最近なので、昔の自分に歯がゆい思いをすることもあります。冒頭で書いたキンモクセイもそう。香り始めた日にちゃんと書いておけば、この年は季節の移り変わりがどうだったとか思い出せるのに、書いてないのです。
最近書くのは、起床時刻、天気と最高気温(冬は最低気温も)、食事のメニュー、飲んだ酒、読んだ本といったところ。本の感想は書きません。あと、布団を干したら書いておけば、次にいつ誰の布団を干せばいいかわかって便利です。親戚の亡くなった日なんかも書いておけば、三回忌いつだっけ、と悩まなくてすみます。でも3年日記の2年目・3年目に亡くなった場合はすぐにはわからないか。衝撃を受けたニュースを書くこともあります。
ここに挙げた例では楽しさが今一つ伝わらない気もしますが、とにかく3年連用日記はおすすめです。