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50代男性が健康と幸福を追求する日常をつづります

新宿をどう切り抜けるか

非常事態宣言の発令以降、出社日数を減らし、その数少ない出社日もなるべく公共交通機関を利用しないですむよう、自転車通勤をしてきました。

自宅から会社近くの駐輪場まで、約10kmの移動距離です。行きは西から東なので下り基調、帰りは逆に上り基調になり、かかる時間もそれを反映して行きのほうが短くて40分とちょっと、帰りは50分ぐらいに収斂してきました。効率のいい経路がわかってきて、通る道が固定化してきたので早くも飽きてきています。

純粋に飽きたというより、あまり通りたくない地帯というのがわかってきたという感じですね。そこをどう切り抜けるかが目下の大きな関心事です。

若い頃から、名の通った東京の繁華街のうち好きなのは渋谷、苦手なのが新宿でした。渋谷はたぶん起伏がある地形がよかったんですね。新宿はなんだか茫漠としていて心の拠り所がないように感じていました。中沢新一『アースダイバー』には

新宿は乾いた土地と湿った土地が、絶妙なバランスで、入れ子になっている。
そのために新宿を歩いていると、資本主義の「乾いた部分」と「湿った部分」に、適度なリズムで触れ合っていくことになるので、ここは銀座や渋谷などに比べても、盛り場自体がダイナミックなつくりをしている。(p.47)

とあり、逆の捉え方をされています。十二社あたりまで視野に入れるとそういうことになるのかもしれません。

で、通勤経路約10kmのうち、6割ぐらいはその苦手な新宿区に占められています。新宿区といっても旧牛込区のあたりも長いのですが、歌舞伎町などの盛り場とはまた別の走りにくさがあります。起伏も大きいし、道幅の狭いところに路上駐車の車も多かったりして、車道側の自転車レーンと歩道をこまめに切り替えて気を使いながら走っています。

当然広い道の方が走りやすいので、たとえば靖国通り防衛省前を通るように設定してみたこともありますが、そうすると遠回りになって時間もかかるし体力も消耗します。帰りは特に。痛し痒しですね。

ところで、道路を走るようになって改めて気づいたのですが、新宿区の地名は町名が細かく切り替わるのがおもしろい。昔ながらの地名を残しているところが多く、その点は気骨が感じられて、いいと思います。

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財力があれば欲しかった、高台にそびえる富久クロス