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50代男性が健康と幸福を追求する日常をつづります

大腸内視鏡検査はつらいけど

このところ年中行事にしている大腸の内視鏡検査に今年も行ってきました。3年連続です。これまでの2回は土曜日に受診しましたが、今年は思うところあって平日に行きました。

過去には2回とも複数箇所でポリープが見つかって切除していますが、今年は1カ所の切除で済みました。「次は2年後でいいでしょう」と言われたので安心しています。

毎年受けていますが手順などは忘れがちだし2年後なら尚更なので、備忘録も兼ねて記しておきます。

0.受診する理由

初めて受けた2年前、周囲には「50歳の記念に」などと言っていましたが、実際には身体の異変を感じたのが理由でした。

腸は弱いほうで下痢をするのは珍しくないのですが、腹を下すときは明らかな理由があります。たいていは酒の飲み過ぎですね。香辛料の多い食事をとったときとか、腹が冷えたときも下しがちです。

それが2年前の5月のある夜、上のどれも当てはまらない状況で下痢便が出たのです。食中毒かウイルス性の胃腸炎かとも思いましたが、それならば第2波、第3波が来るはずですがそれはなく、大腸がんの可能性を疑いました。

10数年前に、かつて同僚であり上司だった好青年が大腸がんで(おそらく発見が遅かったため)30代であっけなく亡くなったという出来事があり、内臓の不調には用心しているのです。

ウェブで調べて、近所のクリニックで大腸の内視鏡検査ができることがわかったので受診しました。大きめのポリープが見つかり、3カ所切除。病理検査の結果は良性、がんとは呼ばない段階であるとのことで、早めの受診が功を奏して命拾いしました。箇所が多かったので翌年も受診することを勧められました。昨年もやはりポリープが見つかって2カ所取ったので、今年も受診したわけです。一般的に、40歳を過ぎたら定期的に受診したほうがよいと言われています。

1.準備:腸を空にする

まず問診を受けて日取りを決め、看護師から手順や詳細な説明を受けます。とりわけ検査当日までの食事の取り方が大切です。そして前日に食べる食品と薬剤を受け取ります。腸の中に内容物があれば正確な診断ができないので「腸をきれいにする」必要があり、3日前から制限食メニューのみが許され、当日は下剤を使って中身を出しておくのです。

3日前からの制限食では、消化のいい食事だけが認められます。食物繊維の多いもの、種があるものは避けます。したがってこの期間は、ふだんよく食べている蕎麦をやめてうどん(しかもネギ抜き)、豆腐(薬味なし)、ポテトサラダ(具なし)といったものが献立の中心になります。

前日の昼と晩の食事は、僕の受診したクリニックでは日本ハムの「デリシア」というレトルトのシチューや煮物類が支給されます。うまそうには見えませんが別にまずくない。むしろ予想外にうまいと言ってもいいくらいです。内服薬を飲んで早めに就寝します。

2.検査当日:便が透明になるまで

朝食も昼食も抜きですが、水・お茶・スポーツドリンクは飲んでよくて、あめ玉も許されています。検査開始の6時間前から2時間かけて下剤(商品名ムーベン)を飲みます。これが非常にまずい。500mLの下剤を4倍に薄めて時間をかけて飲んでいくわけですが、ぼんやりしたスポーツドリンクという感じで、ちょっとどろっとしていて、なかなか苦痛です。

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今年も始まりました、年に1度のムーベンタイム。ぐへー

最初は15分ごと、異状がなければ4杯目から10分ごとに、計12杯を飲んでいきます。病院から渡された用紙に飲んだ時刻をしっかり記録していきます。

飲み始めてから1時間ぐらいから排便が始まります。これも時刻と状態を記録します。合間に下剤も飲むのでけっこう忙しい。最後には透明な液体しか出なくなります。尻の穴も痛くなるし、つらいです。

下剤を飲み終わって30分経ったら水・お茶・スポーツドリンクは飲んでもいいので、あえて味の系統が近いソルティライチを飲みました。めっちゃうまく感じます(もともとうまいですが)。

3.検査

開始時刻の30分前に来院を要請されています。事前準備を完了したかどうかの確認を受け、手術着というのか紙でできた浴衣みたいな服に着替えてから、血圧を測り、鎮静剤(安定剤)の注射を受けます。

眠くなる薬を注入されるので、内視鏡を突っ込んでいる間のことは記憶にありません。未経験の人には一番気になることかもしれませんが……。よく、お医者さんがうまいとか下手とか評する人がいますが、どうやって判断しているのでしょうか。鎮静剤を使ってないのかな?

30〜40分ぐらいで終わりました。

4.終了後の生活

安定剤の影響でふらつきなどの症状が出ることがあり、ポリープを切除しなかった場合は注意して帰宅するだけでいいのですが、切除した場合は、開腹ではないとはいえ外科手術を受けたわけなので当日以降も行動に注意が必要です。

  • 3日間は入浴禁止、シャワーのみ
  • 7日間は油ものや繊維の多い食品を避け、消化のよい食事をとる
  • 1週間はアルコール飲料の摂取・腹部に力の入る運動・遠出を控える

昨年の日記を見ると翌日も3食おかゆだったようですが、今年は切除箇所が1カ所で済んだのでそれほど厳しい制限は課されなかったのかもしれません。

この後、切除したポリープの検査を行うので、その結果を聞くために後日また登院する必要があります。

切除をおこなった場合は、保険使用ですが自己負担が2万円以上かかるので要注意。

5.感想

検査自体は鎮静剤を使えば特に苦痛もなく終わるのですが、事前準備で腸の中のものを出し切るのがツラい! 腸の内視鏡検査も身体的負担が減るような手法の開発が進んでいるという報道があって期待していますが、器具を挿入するのが楽になったとしても、正確な診断のためにあらかじめ腸を空っぽにしておく必要までなくなるとは考えられません。下剤がもうちょっと楽に飲めるようになってくれればありがたいのになあ。

しばらく運動ができなくなるので、また走力が落ちてしまうのも残念ですが仕方ないですね。

いずれにしても、40歳を過ぎた方には安心のために大腸内視鏡検査の積極的な活用をおすすめします。