z is for zokkon

50代男性が健康と幸福を追求する日常をつづります

雨はあとどれくらい降るのか

今回の大雨で被害に遭われた皆さまにはお見舞い申し上げます。

今日の夕方のNHKニュースで言っていましたが、7月に入ってまだ1週間しか経過していない現時点で平年の1か月の降水量に匹敵する降水がすでにあった場所が多いようです。東京では、日記によると今のところ7月2日以外は雨が降っています。7月のこれまでの降水量の合計が97mmほどで、これで例年の1か月分に近いそうです。

ただ、手許の『理科年表2020』によると降水量の月別平年値は東京の7月が153.5mmとなっています。NHKで言っていた数値は100程度でしたから、それより大きい。気象庁では、西暦年の1の位が1の年から続く30年間の平均値を平年値と定義していて、現在は1981年から2010年までの平均値を使っています。この定義は理科年表のものと一致しています。NHKの出典は確認していませんが、違いはどこからきているのでしょう。あるいは、僕が見間違えたか聞き間違えたのか。

『理科年表』の「降水量の月別平年値」を見るといろいろな発見があります。

東京の場合、6月7月の梅雨時の降水量はそれほど大きくないといえます。6月は167.7mm、7月は上述の通り153.5mmです。9月209.9mm、10月197.8mmで、秋の長雨のシーズンのほうがよく降っています。秋は台風の数字も含まれているでしょう。なお、8月は6月と同程度で168.2mmとなっています。

これに対して、今回被害の大きかった熊本では違う傾向が見られます。6月が年間で一番降水量の大きい月で404.9mm、7月も多くて400.8mmとなっているのに対し、8月173.5mm、9月170.4mm、10月79.4mmと、梅雨時のほうがよく降っていることがわかります。

では東日本は梅雨より秋霖のほうが降水量が大きいといえるのかというとそうでもなく、宇都宮・前橋・熊谷といった関東の内陸部では10月の降水量は9月の5割から7割ぐらいで、やはり少ないのです。これが日本全体の主流なのでしょう。一方、水戸・銚子・横浜といった関東の沿岸部では9月と10月の差は小さいか、10月の方が多い傾向があります。興味深いところです。

平年値をもとにこれからの降雨を予測するのは無理がありますが、いま停滞している前線の活動が低下してくれれば、梅雨も明けて被災地も少しは安心できるのではないかなあと期待しています。

f:id:zokkon:20200705073554j:plain

善福寺川にいたカワセミ