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50代男性が健康と幸福を追求する日常をつづります

呼吸法の改善で再び走力アップを目指す

邦訳される前からyomoyomoさんが紹介していて気になっていた本、ジェームズ・ネスター『BREATH 呼吸の科学』が近藤隆文さんの訳で早川書房から発売されました。刊行は今年の6月ですが、このほどやっと読みました。

雑にまとめると、鼻呼吸を徹底すること、1分間に5.5回というゆっくりとした呼吸を心がけること、そして息を吐き切ることを心がければ健康に過ごすことができそうだというのが現時点で自分の役に立ちそうな結論です。

なお、一世を風靡した美木良介のロングブレスへの言及は訳者あとがきにもありません。もちろん言及する義理はありませんし、この本に書かれていることがロングブレスの誕生につながったのかどうかはわかりませんが、どういったメソッドを用いるにしろ、理にかなった呼吸法を身につけることができれば身体の機能が向上するのは確実のように思えます。石原慎太郎が生前、ロングブレスによって寿命を延ばすことができたと語っていました。

我が身を振り返ってみれば、幼い頃から花粉症などで鼻がつまっていることが多く、喘息持ちでもあったので口呼吸で過ごす時間が長かった。鼻の粘膜を鍛えて鼻呼吸を身につけることができるとわかったのはここ数年のことです。なんと人生を無駄にしてきたことか!

ランニングに取り組むようになってからも、鼻だけで呼吸をするのは苦しいと思っていて、ふだんの生活とは違う例外的な場面だからという理由で、口で呼吸することを自分に許してきました。しかし、ジョギングのような低強度の運動なら、鼻呼吸を貫くべきなのですね。

というわけで、ここ数回のジョギングは口をしっかり閉じて行うようにしています。まだこの呼吸法に慣れていないので、今のところ3kmだけ。徐々に距離を延ばしていこうという算段です。

口呼吸を封じてからの変化はいくつかあります。まず、呼吸のリズム。これまで、3拍で吸って4拍で吐くというリズムで走ってきました。3拍で吸うのはこれまでと変わらず、それほど困難は感じません。しかし、鼻から吐き切るのが4拍では難しい。今までは十分に息を吐き切っていなかったのを改めるのと、鼻の気道を使うことの二つを同時に新しくしないといけない難しさがあるかもしれません。5拍にすると呼吸1回のサイクルが偶数拍になってしまうので避けるとすると、6拍で吐き切ることになります。数えるのが面倒になりますが、当面はこれでやっていきます。

もう一つの変化は、心拍数です。ジョギングの際の心拍数は1分間あたり「180−年齢」に抑えるのが望ましいとされますが、これまで意図したわけではないにしろ永遠の18歳になってしまっていました。鼻で深い呼吸をする走り方に転換すると、やはり多少は息苦しさを感じるので、それを緩和しようとこれまでよりテンポを落とすことになります。結果として、心拍数を抑えるのに今のところ成功しています。それでも実年齢よりずいぶん若い数字になっていますが……。

ランニングを始めてからこれまでに2回、大きな走法の転換を行いました。着地をつま先に近い側にするフォアフット走法にした時と、腰への負担を減らすための姿勢の矯正(骨盤を前傾させる)です。二つ目はそれほど長距離を走ったことがなく、まだまだ身についたとは言い切れない部分がありますが。呼吸法の改善が加われば3回目になります。成功すればより負荷の小さい走り方になっていると信じて、じっくり取り組んでいこうと思います。

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日没がずいぶん早くなった